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【5分でわかる】棚卸効率化で業務と経営が変わる―
いま始めるべきデジタル化の第一歩

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【5分でわかる】棚卸効率化で業務と経営が変わる―<br>いま始めるべきデジタル化の第一歩

【5分でわかる】|棚卸効率化で業務と経営が変わる―いま始めるべきデジタル化の第一歩



「棚卸」と聞くと、多くの担当者がまず頭に浮かべるのは“時間と労力のかかる作業”ではないでしょうか。
現場では、商品の数を一つずつ確認し、紙やExcelシートに手作業で記録。終わったと思ったら、別システムに再入力して集計──。
こうした手順を年に数回、あるいは月次で行っている企業も少なくありません。

しかし、この“当たり前”が企業全体の生産性を下げているとしたらどうでしょうか。

在庫データのズレは、発注ミスや欠品、余剰在庫を引き起こし、
結果としてキャッシュフローの悪化・顧客満足度の低下・経営判断の遅延といった深刻な問題に発展します。

今や棚卸は単なる在庫確認ではなく、企業の競争力に直結する経営課題です。
この記事では、棚卸業務の課題と効率化の実践ポイントを、5分で理解できるよう整理しました。

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■ 1. なぜ棚卸は非効率になりがちなのか

手作業に依存した業務フロー

紙・Excelでの棚卸は、ヒューマンエラーの温床です。
数量の打ち間違い、記録漏れ、重複カウントなど、ほんの小さなミスが全体の在庫差異を生みます。
修正作業にも時間を取られ、「棚卸=残業」となってしまう現場も多いのが実情です。

システムの分断によるデータの不整合

販売管理、倉庫管理、会計システム――それぞれが独立して動いていると、
在庫数を照合するたびに手動でExcel統合が必要になります。
結果、在庫がリアルタイムに見えず、「販売したのに在庫が残っている」「倉庫にあるのに出荷できない」などの齟齬が発生します。

人的・時間的コストの増大

棚卸は通常業務を止めて行うため、繁忙期には大きな機会損失が発生します。
数十人規模で丸一日かけるケースも多く、人的コスト・機会損失の両面で非効率です。

 

■ 2. 効率化のカギは「デジタル化」と「システム連携」

バーコード・QRコードで入力ミスをゼロへ

ハンディターミナルを活用し、
商品バーコードをスキャンするだけで在庫データを自動取得。
クラウド上に即時反映されるため、二重入力や転記ミスを防止できます。

手書きの棚卸表を廃止するだけで、作業ストレスと確認時間が劇的に減少します。

システム間連携による自動集計

販売・倉庫・会計のデータをAPIで連携させれば、
販売確定と同時に在庫が自動減算され、会計にも反映。
棚卸時に「突き合わせ」や「手動修正」をする必要がなくなります。

データの整合性が常に保たれることで、
月末や決算期の在庫調整時間を削減を期待できます。

クラウド活用で全拠点の在庫をリアルタイム共有

クラウド型在庫管理システムを導入すれば、
本社・倉庫・店舗のいずれからでも同じ在庫情報を閲覧可能。
棚卸結果が即時反映されるため、報告のタイムラグがゼロになります。

経営層にとっても「どの拠点にどれだけの在庫があるか」が瞬時に把握でき、
在庫リスクを見える化した意思決定が可能です。

 

■ 3. デジタル棚卸で得られる経営メリット

 ・在庫差異の削減 → 正確な在庫評価による決算精度の向上

 ・棚卸時間の短縮 → 人件費・残業コストの削減

 ・データの一元化 → 発注・仕入・販売の最適化

 ・リアルタイム在庫 → 欠品・過剰在庫リスクの最小化

 ・経営判断のスピードアップ → キャッシュフロー改善・経営の見える化

単なる業務効率化ではなく、「経営インフラの再構築」が棚卸デジタル化の本質です。

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■ 4. どこから始めればいいか

いきなりすべてのシステムを刷新する必要はありません。
まずは以下のステップで、小さく始めることが現実的です。

現状把握:棚卸に関わる業務フロー・システム・担当部署を洗い出す

課題特定:どの工程で最も時間・コスト・ミスが発生しているかを確認

部分デジタル化:棚卸記録や在庫集計部分からバーコード化・クラウド化を試験導入

連携強化:既存の販売・会計システムとAPI連携し、データを自動同期

全社展開:成果を検証し、全拠点・全商品カテゴリへ拡大

 

■ 5. 棚卸効率化はDXの第一歩

棚卸業務は、会社の“足元”を支える大切な業務ですが、
一方で長年「非効率が当たり前」とされてきた領域でもあります。
しかし今、デジタル化の波は確実に現場へと広がっています。

ハンディ端末でのスキャン、クラウド連携による自動集計、
そしてシステム間データの統合──これらを組み合わせることで、
人の手を介さない“スマート棚卸”が実現可能です。

「今のままでは大変だけど、どこから始めればいいかわからない」という場合は、
まずは既存システムの連携状況を見直すことから始めましょう。
一部の工程だけでもデジタル化することで、作業時間やエラーは確実に減らせます。

棚卸効率化は、単なる“現場改善”にとどまらず、
企業全体の業務最適化・DX(デジタルトランスフォーメーション)への第一歩です。
今こそ、棚卸を「負担」ではなく「成長のきっかけ」として見直してみませんか?。

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