④【出荷ミスをなくす‼】ハンディターミナルで実現する確実な入出荷管理
目次 【出荷ミスをなくす‼】ハンディターミナルで実現する確実な入出荷管理 1章 はじめに:出荷ミスは...
山口 靖代
日々の業務で、異なるシステムからデータを手作業で集計したり、別のシステムに転記したりする作業に、うんざりしていませんか?
「またこの作業か…」とため息をつきながら、時間ばかりが過ぎていく。そんな経験、多かれ少なかれ、どの企業でも直面しているのではないでしょうか。
例えば、営業部門がSFA(営業支援システム)に顧客情報を入力し、経理部門が会計システムに売上データを入力、そして生産管理部門が別のシステムで在庫状況を管理している。それぞれのシステムはそれぞれの部門にとって便利かもしれませんが、それらが連携していないために、結果として「顧客ごとの売上と在庫の状況を一覧で見たい」といったシンプルな要望さえ、複数のシステムからデータを抽出し、Excelなどで手作業で加工しなければならないといった非効率な状況が生まれています。
この手作業によるデータ処理が、見えないコストとして企業の利益を蝕み、従業員のモチベーションを著しく低下させているのです。
企業が成長する過程で、部門ごとに最適なシステムを導入したり、特定の業務に特化したサービスを利用したりすることは自然な流れです。
例えば、新しい事業を開始する際に、その事業に特化したクラウドサービスを導入したり、特定の業務課題を解決するためにパッケージソフトウェアを導入したりするケースは少なくありません。
また、M&A(合併・買収)によって異なるシステムを持つ企業が統合されることもあります。しかし、その結果として、販売管理、顧客管理、会計、生産管理など、様々なシステムが個別に稼働し、それぞれが独自のデータを保持する「サイロ化」が進んでしまいます。
導入時には個々のシステムの利便性が重視される一方で、それらシステム間の連携については後回しにされがちです。
結果として、部分最適化が進み、企業全体の視点で見ると情報が分断され、業務プロセスに大きなボトルネックを生み出してしまうのです。
「ばらばら」のシステムが生み出す最も深刻な問題は、手作業によるデータ連携です。この非効率な作業は、多岐にわたる問題を引き起こします。
個別のシステムにデータが閉じ込められ、それらが有機的に連携しないことは、単なる現場の負担に留まりません。経営層にとっても、以下のような深刻な影響を及ぼします。
これまでの章で見てきたように、ばらばらのシステムは、現場の疲弊だけでなく、ヒューマンエラーの多発、リアルタイム性の欠如、さらには経営判断の遅れやビジネスチャンスの逸失といった、経営全体に大きな負の影響を与えます。
これらの問題は、単なる業務効率の悪化に留まらず、企業の成長を阻害し、競争力を低下させる要因となりかねません。
しかし、ご安心ください。この問題には解決策があります。システム間の壁を取り払い、情報がスムーズに流れるようにすることで、従業員は本来の創造的な業務に集中でき、経営層はリアルタイムなデータに基づいた迅速な意思決定が可能になります。
次回のコラムでは、「システム連携の第二歩:様々な連携方法で業務を最適化する」と題して、これらの課題を解決するための具体的なシステム連携方法について詳しく解説していきます。
貴社のシステムは、「ばらばら」のままで本当に良いのでしょうか?